福祉用具専門相談員とは

福祉用具専門相談員とは、様々な種類の福祉用具の中から最適な用具を提供しながら、高齢者の自立支援をサポートする職種のことです。幅広い知識を要する専門職であることから、介護保険の指定を受けている福祉用具貸与や販売事業所では、福祉用具専門相談員を少なくとも2名置かなくてはなりません。

これは公的資格の職業なので、福祉用具専門相談員になるなら、所定の講習を受けて修了試験に合格し、資格を取る必要があります。講習時間は全部で50時間以上に及びますが、試験の難易度は特に高くなく、殆どの人が合格しています。なお、有資格者と同等以上の専門知識を有すると看做される理学療法士や作業療法士、看護師といった国家資格保有者であれば、上記の講習や試験を受けずに福祉用具専門相談員として働けます。

就職先としては、前述の福祉用具貸与や販売事業所の他、福祉用具メーカーなどの介護関連の企業や法人が考えられるでしょう。ホームセンターやドラッグストア、リフォーム業者の中にも、介護保険の指定を受けて福祉用具を取り扱う所もあり、そうした企業に勤める有資格者もいます。ただ福祉用具専門相談員の求人件数はまだかなり限られているため、他の介護職と比べて就職が厳しいのも事実です。それでも他の介護関連資格も保有しているなら、就職に有利なのは間違いないでしょう。また2015年の介護保険制度改正で販売事業所などでの配置が義務付けられて以降、活躍の場は確実に広がっていると言われています。